高関与商材における購買プロセスの再考
今回は高関与商材の購買プロセスを考え直してみようと思います。
途中まで結構長々と前提となる一般論を展開していますがお付き合い下さいm(_ _)m まず、飲料や食品など、非耐久消費財のような低関与商材の場合、高関与商材に比べて低価格の商品が主なため、ユーザーは購買で損害を負うリスクが比較的少ないです(試し買いも可能)。 そのため、じっくり深く考えて購買に至ると言うよりは『知っている』とか『何となく良さそう』などの浅い検討で購買に至るケースも多く、ユーザーは購買に至るまでの過程の中でAIDMAのような古典的購買プロセスで言うところの『A (Attention)』や『I (Interest)』の影響を強く受けるとされます。 しかし、高関与商材においては比較的高価格の商品が多いため、試し買いもそうそう許されず、AttentionやInterestの獲得だけではユーザーを購買まで導くことは難しいです。 それ故に、例えば、高関与商材を対象にマス広告を打つ意味は、AttentionやInterestを得ること自体よりは、これを元にユーザーを店頭に誘導し、店頭で店員がその商品の魅力を説明・説得し、ユーザーを購入検討へと導くことに意義があったりします。 これが、インターネット時代では、店舗の代替物としてのランディングページやホームページがあるので、そこで購入検討まで導くようなスキームも成立するわけです。 更には興味関心を抱いたユーザーだけをそれらに導くサイトリスティングなどの広告手法もあり、また、購買後のユーザーが購入検討層に向けてWEB上で情報を簡単にシェアするような動きもあったりと、近年の購買プロセスは変化に富んでいます。 電通はこれらの一連の購買プロセスをAISAS (Attention→Interest→Search→Action→Share)と表現しました。 まぁ、ここまではよくある話ですが、高関与商材のマーケティングにおいては、これだけでは少々説明不足と言うか、真に大事なことは『S』から『A』への“流れ方”ではないでしょうか。 この『S』から『A』への“流れ方”やメッセージの“載せ方”が整理されていないマーケティング活動は、ベルトコンベアに何かを載せてはみたものの目的とは違った異質なものを載せて闇雲に作業しているようなものです。 『S』から『A』への流れ、その間に存在するもの... ざっくり言ってしまえば、それは『ハラオチ』だったりします。 それも機能的な『左脳的ハラオチ』と情緒的な『右脳的ハラオチ』に二分され、これらは絶妙なバランスで成り立っていると感じます。 例えば、経済的には余裕がある消費者で、更にはその商品が機能的にどんなに優れている商品であるかを理解していても、購買に至らないケースは多々あります。彼らはその商品が良いと分かっていても何となくハラオチしていないから購買に至らないとも考えられます。もっと言えば、左脳的ハラオチはしていても、右脳的ハラオチをしていないケースが多いのではないでしょうか... これらの按配やアプローチ方法を真剣に考えてコミュニケーション設計を行うと、マーケター視点では高関与商材(特にDRM領域)のマーケティング設計が抜群に愉しくなりますし、また、クライアント視点では、それらの成功確度も飛躍的に上がるのではないかと感じます。 まぁ、ディテールで言いたいことは山ほどありますが、それはお客様への提案ですることにします(笑) 一点だけお話しておくと、私が一番怖いと思うことは『右脳的ハラオチの抜けた、左脳的ハラオチだけにフォーカスしたPDCAサイクル』だったりします。(逆もまたしかり...) 所謂、広告クリエイティブの訴求軸検証とかとか... 初期PDCAには必要ですが、これを永遠にやり続けても飛躍的な効果改善は望めないのではないでしょうか... とまぁ、高関与商材のマーケティング活動にフォーカスして色々と見つめ直した1日でした。 |
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